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新法令・通達

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新法令・通達の解説

(平成27年9月2日までの公布分)
事業承継に際して、遺留分の特例制度を親族外も対象に
平成27年8月28日法律第61号=中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律等の一部を改正する法律

中小企業経営承継円滑化法について、経営者から親族以外への承継を円滑にするための改正が行なわれました。

(1)改正の背景

【1】親族外承継の増加
事業承継の形態が多様化し、20年前は親族外承継が1割程度でしたが、近年は親族外承継が約4割に増加していました。

【2】遺留分特例制度の見直し
安定した会社経営のためには、後継者へ株式を集中させることが重要です。
しかし、たとえ経営者が生前贈与や遺言などで後継者に株式を集中させようとしても、他の相続人には「遺留分」と呼ばれる権利が存在しています。遺留分とは、相続人の生活保障等のため、相続人に認められる相続財産の一定割合を指します。
この遺留分を放棄してもらうには、本来は遺留分の権利者自身が家庭裁判所の許可を得ることが必要です。
しかし特例として、後継者が事前に遺留分権利者と合意し、経済産業大臣の確認を受け、後継者が家庭裁判所の申請手続きを行なえば遺留分放棄が認められます。これを、遺留分特例制度といいます。
これまでは、この特例の適用が後継者が親族内の場合しか認められず、対象範囲の拡大が求められていました。

(2)改正の概要

改正のポイントは、次のとおりです。

【1】遺留分特例制度の対象を親族外へ拡充
親族外承継の割合が増加傾向であるため、遺留分特例制度の対象が親族外へ拡大されます。

【2】中小企業基盤整備機構(中小機構)による事業承継サポート機能の強化
事業承継に係る計画的な取組みを後押しするため、経営者、後継者等に対する中小機構によるサポート機能が強化されます。

(3)小規模企業共済法の改正

同時に小規模企業共済法の改正も行なわれ、事業者が親族内で事業承継した場合の支給額が引き上げられる等の見直しが行なわれました。

(4)施行日

平成27年8月28日から1年を超えない範囲内で政令で定める日です。

その他の新法令・通達

  • 雇用促進計画の書式が変更
  • 平成27年度の税制改正に伴い、雇用対策法に係る雇用促進計画の書式が変更になるなど、雇用対策法施行規則の一部が改正されました。施行日は、平成27年8月10日です。
    ≫ 詳しい情報はこちら[PDF](厚生労働省)
  • (平成27.8.7 厚生労働省令第130号=雇用対策法施行規則の一部を改正する省令)

出典・文責 ≫ 日本実業出版社・株式会社エヌ・ジェイ・ハイ・テック

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